著者「水野敬也」さんが書かれた「夢をかなえるゾウ」は2007年に登場!
今では第5弾「夢をかなえるゾウ0」が発行されてます。
シリーズ累計460万部!大ベストセラーであるこの本は「日本一読まれている自己啓発小説」と謳われています!
さらにはドラマ化など、なぜこんなに人気なのか気になりますよね?
- 中高生に人気
- 読みやすい
- 自己啓発本のまとめ
中高生向けの「自己啓発本」は非常に少ないため若者に人気。
読書感想文にも使われてます。
非常に読みやすい、小説形式で内容も固くない、簡単に自己啓発ができます。
松下幸之助、リンカーン、ナポレオン…たくさんの有名人が残した言葉、成功した偉人たちの「教え」がふんだんに盛り込まれてます。
他の自己啓発本に書かれていることが、「この1冊」でほとんど網羅できているのが特徴。
- 「夢をかなえるゾウ」の内容を知りたい!
- 夢をかなえるため、大人になってからスタートダッシュをする方法を知りたい!
- 夢をかなえるための「成功の秘訣」を知りたい!
私は、この本に2024年に出会い、だいぶ遅れて読むことになりました。
購入した理由は、楽天で「300円」だったからです。
油断してました。暇つぶしで買ったこの本。
「めちゃくちゃ面白いやん!」
私はこの本を『人生で一番面白かった本』と言い切ります!
読み終えて、私の感想を簡潔に5つまとめます!
- ガネーシャのキャラクターにツボ、ダメな人がすごい良いことを言うギャップがgood
主人公とのかけあいが抜群に面白い - 本当に「変わりたい」ならそれなりに覚悟がいるよ?とシビアな面にドキッとさせられた
- 主人公と自分を重ね合わせて見れて面白い
年齢も背景も近く、勝手に自分を投影していたので、のめり込めた - 最後に「努力をするのもしないのも結局自由」、と優しい逃げ道まで用意されていた
これもまた人間なんだなぁと考えさせられた - 読み終えたら、誰もが「あんみつ」を絶対にたべたくなります!
あらすじ

ある日、主人公は友人と実業家の誕生日パーティーに参加。
プロ野球選手、モデル、アイドル、成功者だらけの華やかな世界を経験することになった。
誰にも声をかけられることもなくパーティーは終わり、まるで自分の存在が否定されているような感覚になり絶望した。
「変わりたい!」「このまま終わりたくない!」「自分でしかできないような大きな仕事がしたい!」主人公は、そう強く思った。
泣きながら、酔っ払いながらインド旅行で買ったゾウの置物に「変わりたい」と願い、「ガネーシャ」と名乗る神様と出会うことになる。
「ガネーシャ」からの数々の課題を通して「変わる」主人公の物語である。
- ゾウの神様、見た目もゾウ
- お酒を飲み、たばこを吸う
- 関西弁
- 宙に浮いている
- お腹がでている
- 「あんみつ」が大好き
ガネーシャの課題

ガネーシャの課題は過去の偉人たちが実践してきたものですが、とても簡単な内容になってます。
主人公は、ガネーシャから「29の課題」と「1つの願い」を教わります。
その中で特に心に響いた、ガネーシャの課題ベスト3を紹介します!
靴をみがく ~課題1~
元メジャーリーガー「イチローさん」。
彼は、小学生の時からずっと、試合が終わってから愛用しているクラブをみがき、丁寧に扱うそうだ。
イチローさんは『神聖な商売道具を粗末に扱うことは考えられない』と述べている。
この仕事への姿勢が、長年トップクラスで活躍できた秘訣。
靴をみがくのは主人公、私たちは何をみがく?自分たちの商売道具を粗末に扱ってないか?
靴をみがけと言われた主人公は「そんなことして意味あるの?」と言いました。
ガネーシャは言います。成功しないための一番の重要な要素は「人の言うことを聞かない」こと。
まずは「靴をみがき」姿勢を正しましょう!
決めたことを続けるための環境を作る ~課題10~
ガネーシャは人間が変わりたいと思っても変われない原因を教えてくれます。
『人間は意識を変えることはできない』人間はとても弱い生き物。
例えば自己啓発本を読んだ後にありがちな「今日から変わるぞ!」は「逃げ」ているだけ。
未来の自分に期待して結局のところ何も動いてない「楽」しているだけ。
本気で「変わる」のであれば具体的な行動が必要。
例えば、「テレビを見ない!」と決めたとする。
「テレビを見ない!」と、意識を変化させようとするのは「逃げ」。
「テレビのコンセントを抜く!」、ではまだ弱いが可能性を下げられる。
「テレビを捨てる!」ことで「テレビを見ない」環境を作る。これが「変わる」具体的な行動。
「スマホ」「たばこ」「お酒」「甘いモノ」「お菓子」に依存している人ならこの課題の難易度の難しさ、分かりますよね!
誰か一人のいいところを見つけホメる ~課題19~
成功したいなら絶対、誰かの助けが必要!
周囲が敵だらけだと、足を引っ張られまくって成功できなくなる。
そうならないようにする行動は、常に『人の自尊心を満たし、人から応援されて押し上げてもらう』こと。
人は自尊心を満たしてくれる人の所に集まる。
ゴマをするのではなく、呼吸をするように自然に人をホメれるようになることが大切。
相手を知り、相手を見て、相手のことを考え、本当にいい所をホメる。
考えを自分じゃなくて相手に向けることで、嘘でなく素直な気持ちで「ホメる」ことができるようになる。
ガネーシャの名言

ガネーシャはとにかく名言が多い!
課題は偉人の「教え」ではあります。
しかし、ガネーシャの「言葉」でガネーシャから「気づき」をたくさん頂きました!
中でも、私が心打たれた名言を4つ紹介します!
身近にいる一番大事な人を喜ばせる ~課題18~
この章は、この本で一番力が入っている章です。
ガネーシャと釈迦、主人公が富士急ハイランドに行くという、急にはちゃめちゃ展開が繰り広げられます。
帰りの電車でガネーシャが主人公に言った言葉です。
「人間ちゅうのは不思議な生き物でな。自分にとってどうでもいい人には気を遣いよるくせに、一番お世話になった人や一番自分を好きでいてくれる人、つまり、自分にとって一番大事な人を一番ぞんざいに扱うんや。たとえば……親や」
引用元:夢をかなえるゾウ P.181
もうひとつ
「これは、親とかともだちだけの話やないで。たとえば自分のことひいきにしてくれるお客さんがおるとするやろ。そのお客さんは自分の言うことなら何でも聞いてくれる。融通も利かせてくれる」
「はい」
「でも、他にめっちゃうるさいお客さんおったら、つい、うるさい人に構てしまえへん?」引用元:夢をかなえるゾウ P.182~P.183
会社での人間関係を改めて考えさせられました。
性格に問題がある人にはトラブルに発展しないよう余分に気を使って、優秀な部下、やさしい上司に気を使わず、なにをやってるんだ。
私は、家族と会社の優先順位を、この本のおかげで決めることができました。
私の場合、平日の朝は子供に会えず出社、夕方の18時から寝かせつけの21時までがコミュニケーションの時間。
平日3時間×5日間=15時間
土日は13時間×2日間=26時間
一週間で子供と接する時間は41時間。
仕事は約8時間×5日間=40時間、残業をすると会社の人との方が会っている時間が長くなる。
仕事とプライベートのバランスが悪いと考え、残業はやめました。
大事な人との「優先順位」、大切なことをガネーシャに「教え」られました。
お参りにいく ~課題22~
主人公は、ガネーシャ(神様)に、お参りは「面倒くさい」と言ったシーン。
ガネーシャは『面倒くさい』、この感情は『やらない自分への言い訳』であり『そこまでして成功したくない』という考えの現れだという。
ガネーシャが怒りながら主人公に放った言葉が強烈。
「ええか?よう聞いとけよ。どないしたらうまくいくか、どないしたら成功できるか、実は、みんな心の底では分かってんねん。自分かて今の会社でどないしたら出世できるか、どないしたら給料が上がるか、本当はなんとなく分かってるやろ。でもやれへんのや。なんでや?それは、『面倒』だからや。世の中のほとんどのやつらが凡人やってんのも、そいつらが『面倒臭がり』やからや。それだけなんや!」
引用元:夢をかなえるゾウ P.219
知ってますよ!自分も「面倒くさい」と言い訳して、皿も洗わないし洗濯も干しません!
会社でも「斜に構えて」気の利いたことを言ったつもりの人や、「エセ評論家」気取りで上司に噛みつき、何もしない社員はたくさんいます。
結局のところ、みんな「面倒くさい」と戦っているのでしょう。
「面倒くさい」が、自分にどれだけ根付いるのか、怖くなった名言です。
毎日、感謝する ~課題29~
課題が最後のほうになってくるとガネーシャは名言をどんどん連発してきます。
主人公の『変わりたい!』『持ってないなにかを手に入れたい!』、物語が始まったときにフォーカスしたラストにふさわしい名言。
「自分も一度は言われたことあるやろ。子供のころ、親から、先生から、感謝しなさい、感謝しなさいて教えられたやろ。そのたんびに、反発したと思うんや。なんで感謝なんかせなあかんのや。みんな自分の欲に従って、自分のために生きとる。わざわざ感謝する必要なんてあるんか。そう思たやろ。それは悪いことやない。自然なことや。ワシ、前に言うたやろ。人は自分勝手や。エゴイストとして生まれるんや。だから、そういう教えに反発するのも自然なことなんやで。でも、自分が本当に満たされたい、豊かになりたい、欲しいものを手に入れたい、ずっとずっとそうしていきたい思たら、変わらなあかん。ええか?自分の中に足りんと感じてることがあって、そこを何かで埋めようとするんやのうて、自分は充分に満たされている、自分は幸せやから、他人の中に足りてないもんを見つけ、そこに愛を注いでやる。この状態になってこそ、自分が欲しいと思ってた、お金や名声、それらのすべてが自然な形で手に入るんや。だってそやろ?自分らは、お金も、名声も、地位も、名誉も、自分で手に入れる思てるかも分からんけど、ちゃうで。むしろ逆やで。お金は他人がお前にくれるもんやろ。名声は、他人がお前を認めたからくれるもんやろ。全部、他人がお前に与えてくれるもんなんや」
引用元:夢をかなえるゾウ P.311~P.312
机も紙も電球も、全部自分を幸せにするために存在している。
今の当たり前は、昔の人が頑張って作り上げてきたもの。
私はそんな当たり前に気づかず、モノを使っていることにハッとさせられました。
雑談で、昔ってこんな「携帯電話」使ってたんだ!?信じられないとか
ドラえもん映画のエピソードに、未来人がのび太たちに対して、「洞穴に住んでるんでしょー?」とか
昔の大阪万博の映像を見て、缶コーヒーを缶切りで開けるなんて不便だねぇなんて
ついつい、過去の人たちや古きモノをバカにしてしまっていることは反省しなければなりません。
友達に「ありがとう」、モノに「ありがとう」、自分の足りてない心を「ありがとう」で満たす。
そうやって自分を満たすことで、初めて相手を満たすことができる。
成功の秘訣

序盤、主人公はガネーシャに『成功の秘訣』を教えてくれ、と尋ねます。
「『秘訣』を知りたい、いうことは、ようするに『楽』したいわけやん?」
引用元:夢をかなえるゾウ P.37
続けて
「それは『楽』して人生変えたり、『楽』して成功したいっちゅう『甘え』の裏返しやん?
引用元:夢をかなえるゾウ P.37
裏技も秘密もないことを知り、主人公が何も言い返せずうなだれるシーンがあります。
しかし、ガネーシャの課題を通して主人公もどんどん成長していきます。
終盤で主人公は『たった一つの成功の秘訣』を自分自身で理解します。
人を幸せにする。
それはよくよく考えたら当たり前のことなんだ。たくさんの人を幸せにしているから、その分、みんなから喜ばれ、認められ、お金が支払われる。
どれだけ人を幸せにできるか、そのことにどれだけ喜びを見出せるか。それこそが、たった一つの成功の秘訣なのだ。引用元:夢をかなえるゾウ P.285
主人公はこつこつ地道に課題を頑張っていたので、ついに
ガネーシャが『劇的に変わる方法』を2つ「教え」てくれます。
1つ目が「不幸になること」
とんでもなく悩んだり、苦しむと、人はやっと、それまでのやり方を変える。
それくらいインパクトがないと人は変われない。
しかし、不幸や逆境を自ら作るのは間違っている。
2つ目が「誰かに才能を認められる」
人生で一番強力で手っ取り早い手段、才能を認めてもらうまで「応募」し続けること。
応募とは、自分自身を世の中にアピールするような行動、事業プランのプレゼンや資格試験を受けるなど。
「応募」には「奇跡」を起こす力がある!
松下幸之助

最後に、私はパナソニックの社員でもなんでもないのですが、この本を読んで一番すごい!と思った「偉人」を一人だけ紹介させてください!
ガネーシャの「課題6」と「課題15」、2回出てきました!
トイレにまつわるいい話で「松下幸之助さん」の話が出てきます。
誰よりも早く会社に出社して、仕事する前にまずトイレ掃除をやってたそうです!
人がやりたくないことをやるからこそ、喜ばれ、そこに価値が生まれる。
好きな事をするのも大事、それと同じくらい人がやりたがらないことを率先してやる。
さらに、「すべての責任は自分にある」こんな言葉を残しているそうです。
身の回りの出来事で自分が望む結果を得られるようにするには、自分を変えるしかない
震えましたね。
たまらず、パナソニックのホームページを確認したら、松下幸之助さんの歴史について書かれていました。
大正12年の暮れ。工場では従業員一同が大掃除を行っていた。満足げに見回っていた幸之助は、従業員の便所だけが、なぜか汚れたままなのに気づいた。幸之助はしばし見守っていたが、だれも掃除しようとせず、上司も言いつけない。どうやら、職場でいさかいでもあった様子で、その余波で便所掃除にだれもが手をつけ難い状況になっているらしいのを、幸之助はその場の不穏な雰囲気から察した。
「事情がどうあれ、このままでは汚い。このままで新しい年が迎えられるか」—-。幸之助はほうきを手に取り、バケツで水を流しながら踏み板をゴシゴシこすり始めた。所主自らの行動にみかねて水くみを買って出た一人を除いて、多くの者は、ただ、見ているだけであった。
「便所はみんなが使う、自分たちのものである。それを掃除するのに、何の理屈があるものか!」幸之助は激しく憤りを感じ、そして考えた。「これではいかん。たとえ仕事ができても、常識的なことや礼儀作法がわからないままでは、社員にとって松下ではたらく意義は薄い。人間としての精神の持ち方を教えるのも工場主たる私の責任だ。言いにくいことも言わねばならない」と。
便所掃除が終わったら、何と言われようが、みんなに強く注意をしよう。そう思いながら、幸之助は便所の踏み板を何度も何度もほうきでこすった。
これを見て何も感じない人はいないはず!
身の回りで起きている環境を変化させるには「自分を変える」すなわち「まず自分から行動する」。
なかなかできるものではありません。
松下幸之助さんの精神が一番グッときましたので紹介させていただきました。
終わり!